夜の高速道路を走っていると、前方に黄色いフォルクスワーゲン・ビートルが現れる。妙に遅いので追い越す。ところが、しばらく走るとまた同じ黄色いビートルが前にいる。もう一度抜いても、またいる。そして横に並んだ瞬間、運転席には誰もいない。
マレーシアで「Volkswagen Kuning(黄色いフォルクスワーゲン)」として知られる都市伝説だ。現在ではクアラルンプールとパハン州方面を結ぶカラック高速道路の代表的な怪談として紹介されることが多い。しかし調べていくと、少々ややこしい。最初の目撃者、最初に語られた年月日、実在する事故との直接的な関係は確認できない。それどころか、古いネット上の記録をたどると、この幽霊車は最初からカラックに住んでいたのかさえ怪しくなってくる。