追い越しても、また前にいる――マレーシア・カラック高速道路「黄色いフォルクスワーゲン」怪談はどこから来たのか

夜の高速道路を走っていると、前方に黄色いフォルクスワーゲン・ビートルが現れる。妙に遅いので追い越す。ところが、しばらく走るとまた同じ黄色いビートルが前にいる。もう一度抜いても、またいる。そして横に並んだ瞬間、運転席には誰もいない。

マレーシアで「Volkswagen Kuning(黄色いフォルクスワーゲン)」として知られる都市伝説だ。現在ではクアラルンプールとパハン州方面を結ぶカラック高速道路の代表的な怪談として紹介されることが多い。しかし調べていくと、少々ややこしい。最初の目撃者、最初に語られた年月日、実在する事故との直接的な関係は確認できない。それどころか、古いネット上の記録をたどると、この幽霊車は最初からカラックに住んでいたのかさえ怪しくなってくる。

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ブラジルの怪異「Perna Cabeluda」――人を蹴る毛むくじゃらの脚は、なぜ新聞から街へ飛び出したのか

ブラジルには、胴体も頭もないのに夜道を走り回り、人を蹴る「毛むくじゃらの脚」の怪談がある。名前はPerna Cabeluda(ペルナ・カベルーダ/毛深い脚)。字面だけでもかなり妙だが、この話の本当に面白いところは、怪物そのものより「どうやって怪物が作られていったのか」のほうにある。

しかもこれは、どこかの山奥に昔から伝わる民話ではない。紙面で確認できる最初期の記録は1975年12月10日。場所はブラジル北東部ペルナンブコ州、州都レシフェ近郊のサン・ロウレンソ・ダ・マタ市チウマ地区だった。2025年から2026年にかけて現地メディアが改めて当時の資料を掘り返したことで、この奇怪な都市伝説は「変な怪談」から「社会史の入口」に化けている。

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