2025年1月30日、東南アジアの小国ブルネイで、ちょっと妙な「美容クリニック」が摘発された。場所は病院でも美容サロンでもない。ホテルの客室だった。
ブルネイ保健省によれば、外国人女性がSNSで美白・痩身を目的とするIV点滴、糸を使ったリフトアップ、フィラーなどを宣伝。当局がホテルへ踏み込んだとき、女性は実際に客の腕へIV点滴を行っている最中だった。
ただし、この事件を単なる「ホテルで怪しい点滴をして捕まった女性」の話で終わらせると、かなり大事な部分を見落とす。後の裁判資料を追うと、そこにはSNS時代だから成立した、数日限定の“ポップアップ美容医療”とも呼べそうな仕組みができあがっていた。